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デザイン保護は 人と文化のバロメータ

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Q&A

画像を含む意匠の登録要件に関する意匠審査基準の改訂がありましたが、どのような点が変わったのでしょうか、変わった点について、具体的に説明してください。
 これまでの意匠法の平成18 年改正に対応した意匠審査基準においては、物品にあらかじめ記録された「画像」でないものは、意匠法上の意匠を構成しないとされていましたので、パソコン等を購入後に諸々のソフトウェアをインストールすることで、そのパソコンに表示された「画像」は、意匠登録の保護対象とは認められていませんでした。
 しかしながら、近年の急速な情報通信技術の発展に伴い、特定の機能のアップデートが可能な機器が増加したこと、特に、スマートフォンやタブレットコンピュータに代表される携帯情報端末等の電子機器の急速な普及があり、これらの電子機器にソフトウェアをインストールすることで、特定の用途を有する専用機の役割を、汎用の個々の電子機器が実現する時代へと変化してきています。
 そのような社会変化の中、今日ではこれらの汎用の電子機器に、事後的にインストールされた機能についても、物品の機能として評価する傾向が強まってきていることから、汎用の電子機器を購入後いずれかの段階で物品にインストールされた、すなわち、「事後的に記録された画像」についても、物品との一体性を有するものとして、意匠法第3条第1項柱書に規定される「工業上の利用性の要件」を満たすものとして取り扱われるように、意匠審査基準の改訂が行われました(第7部4章「画像を含む意匠」参照)。
 したがって、前記の改訂により、ソフトウェアをインストールした電子計算機の付加機能に係る「画像」についても、意匠登録の対象となりました(改訂意匠審査基準74.4.1.1.1.3.2「付加機能を有する電子計算機の画像」参照)。
 その具体的例(付加機能を有する電子計算機の意匠を構成すると判断する事例)として、[図1]「歩数計機能付き電子計算機」、[図2]「はがき作成機能付き電子計算機」、[図3]「マシニングセンタ制御機能付き電子計算機」の「画像」が例示されています。
 なお、テレビ番組の画像やインターネットを通じて表示されるウェブサイトの画像など物品の外部からの信号による画像を表示したもの、物品に接続または挿入された記録媒体に記録された画像を表示したもの、および、映画の一場面やゲーム等のいわゆるコンテンツを表した画像については、従来どおり物品との一体性を有しないものとして保護されません。
 以下に、電子計算機に「事後的に記録された画像」に係る意匠登録出願の方法について説明します(改訂意匠審査基準74.2「画像を含む意匠の意匠登録出願における願書・図面」参照)。
 まず、「付加機能を有する電子 計算機の画像」を意匠登録出願す る場合、電子計算機本体は公知形 状であることが一般的ですので、 「画像」が表示される「○○機能付 き電子計算機」全体を破線で表し、 意匠登録を受けようとする「画像」 を実線で表して「部分意匠」の意匠登録を受けることが有効です。 この場合、願書の【意匠に係る物品】の欄の上に【部分意匠】の欄を設ける必要があります(全体意匠の意匠登録出願をする場合には必要ありません)。
 次に、【意匠に係る物品】の欄には「○○機能付き電子計算機」と記載して、付加機能を有する電子計繊であることを明記しなければなりません。その付加機能については、従来の専用機において認められている物品の区分を参考にして、経済産業省令で定める物品の区分またはそれと同程度の区分により表される物品の機能に等しい一つの機能を選択して記載します。
 例えば、@付加機能により「経路誘導機」の機能を有する場合は「経路誘導機能付き電子計算機」とし、A付加機能により「電話機」の機能を有する場合は「通話機能付き電子計算機」とし、B付加機能により「デジタルカメラ」の機能を有するものである場合は「カメラ機能付き電子計算機」とし、C付加機能により「歩数計」機能を有する場合は「歩数計機能付き電子計算機」とします。
 また、物品の区分と同程度の付加機能(例えば上記@ないしCの機能)を同時に複数有する電子計算機において、それらの中から実行に移すものを選択、決定するためのメニュー画像については、「ホームメニュー機能付き電子計算機」とすることが勧められています。
 以上の通りですので、「○○用画像」や「○○用インターフェイス」のように「画像」の用途そのものを【意匠に係る物品】として記載することはできません。
 また、【意匠に係る物品の説明】の欄については、「画像」に係る意匠登録出願の願書に記載した【意匠に係る物品】が、経済産業省令で定める物品の区分のいずれにも属さない場合には、その物品の使用の目的、使用の状態等物品の理解を助けることができるような説明を記載しなければなりませんが、この点は従来と変わりありません。
 また、意匠登録を受けようとする「画像」が、「意匠法第2条第2項に規定する画像(操作の用に供する画像)」の場合、その「画像」が当該物品のどのような機能を発揮できる状態にするための操作の用に供するものか、その操作方法について説明を記載する必要があります。
 さらに、その操作の用に供する「画像」が、願書に記載された【意匠に係る物品】と一体として機能する別体の物品に表示される「画像」である場合は、【意匠に係る物品の説明】の欄に、「画像図に表す画像は、当該物品と一体として用いられる表示機器に表示されるものである。」と記載します。
 前記の記載中「表示機器」の部分は、出願の意匠に応じて、より具体的な物品名、例えば、「テレビモニター」、「データ表示機」、「プロジェクタースクリーン」等と記載することも可能です。
 願書記載事項が完了したら、願書添付図面の作成に移ります。
基本的には、画像を含む意匠の意匠に係る物品全体の形態について、一組の図面が必要ですが、他の表示機器に表示される画像、すなわち、意匠法第2条第2項に規定する画像については、その物品と一体として用いられる「表示機器に表示される画像を表す図」は、【画像図】として記載することができます。
 意匠登録を受けようとする「画像」が変化するときは、意匠登録を受けようとする「画像図」の他に、「変化した状態の画像図」を加えることができます。

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